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水戸地方裁判所 昭和59年(わ)107号 判決

判決主文

被告人を懲役一年及び罰金一、五〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判の確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

適用した罰条

一  1.昭和五六年法律第五四号脱税に係る罰則の整備等を図るための国税関係法律の一部を改正する法律による改正前の所得税法二三八条一項、改正後の所得税法二三八条一項、刑法六条、一〇条

2.所得税法二三八条一項

二  所得税法二三八条二項

三  刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項

累犯の加重原因である前科

なし

罪となるべき事実の要旨

被告人は、昭和四四年ころから、茨城県水戸市元山町二丁目二番五六号において米穀小売業を営んでいるものであるが、自己の所得税を免れようと企て、右業務の傍ら、個人で継続して株式を売買するなどして多額の所得を得ていながら、右株式売買につき数個の取引を一括注文取引であるもののように偽り、各年中における株式売買回数が五〇回未満であるもののように仮装して、その所得を秘匿した上

第一 昭和五五年分の実際総所得金額が五、九七三万一、八四〇円であったにもかかわらず、昭和五六年三月一六日、同市北見町一番一七号所在の所轄水戸税務署において、同税務署長に対し、総所得金額が四〇七万二、八二三円で、これに対する所得税額が源泉徴収税額を控除すると二三万五、三九一円の還付を受けることになる旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の正規の所得税額二、九九〇万四、八〇〇円と右申告税額との差額三、〇一四万一〇〇円を免れ

第二 昭和五六年分の実際総所得金額が七、三九二万九、七三二円であったにもかかわらず、昭和五七年三月一五日、前記水戸税務署において、同税務署長に対し、総所得金額が五〇四万九、三九七円で、これに対する所得税額が源泉徴収税額を控除すると二二万七、五〇三円の還付を受けることになる旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の正規の所得税額三、九六八万五、一〇〇円と右申告税額との差額三、九九一万二、六〇〇円を免れ

たものである。

(裁判官 川島利夫)

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